工藤ゆら

奈々子は生徒に愛される教師を目指す教育実習生。そんな彼女を指導する世界史教師・キリサキは、専門とするヨーロッパ史の十字軍時代において独特な推論を展開していた。 貞操帯の正しい使用方法…キリサキは奈々子に貞操帯を嵌め、淫らな実証実験を開始するのだった…

最愛の妻・由紀子に先立たれて生きる希望を失っていた恭介のもとに、ひとりの若い女性が訪れる。「あの…この家、売ってくれませんか？この家、夢に出てきたんです…」女性はそう話し終えると突然意識を失ってしまう。動揺する恭介…しばらくして意識を取り戻した女性は、何故か雰囲気が違っていた。そして恭介にこう語りかける。「私、由紀子よ…」

「奈々子。つまらん家事より、自分を磨くことを優先してくれ。いつまでも美しい、いい女でいて欲しいんだ」夫にそう言われて華道家・佐川のもとで生け花を習う事になった若妻の奈々子。しかし佐川は「貴女は、花を生けるよりも、ご自身が生けられる事を望んでおられるようだ」とつぶやくのだった…。

幼い頃に母親を亡くしたゆらは、下請け会社を営む父親と若手プロボクサーの兄と共に裕福では無いものの幸せな毎日を過ごしていた。そんなある日、兄が街の不良達相手に喧嘩騒ぎを起こしたとの連絡が入る。理不尽に絡まれて思わず手を出してしまった兄。急いで不良達のたまり場へと向かった父親とゆらに、「プロボクサーとしての兄の将来を考るのであれば今すぐ示談金を支払え。さもなくば世間に公表する！」と迫る不良達。父親は急いで示談金調達の為にその場を後にするが、人質として残る事になったゆらは…

出逢ったのは純也っていう人でした。ちょっとチャラかったけど、事情を話すと色々と世話をしてくれました。友達も紹介してくれて…。楽しかったです。毎晩朝までバカ騒ぎして、生きているってこんなに楽しい事なんだって初めて知りました。…親から虐●を受け、行く当てもなく家出。そのまま東京に向かった少女・ゆら。乾いたコンクリートジャングルの中心でゆらはもがき、人と出逢い、成長していく…。